円ドル為替相場ー10月


9月製造業景気指数悪化でドル下落

米供給管理協会(ISM)が発表した9月製造業景気指数は、52.9と前月の54.5から低下しました。為替エコノミストの予想は53.5でした。

外国為替市場参加者の一部では、景気判断の分かれ目となる50を下回るのではないかと心配する声も聞かれましたが、50を割ることは避けられたので、急激にドルが下落するということはありませんでした。

しかしながら製造業景気指数である52.5という数字は2005年5月以来の低水準です。

2006年度1月からのアメリカ製造業景気指数を見ていくと、54.8 56.7 55.2 57.3 54.4 53.8 54.7 54.5 52.9 と今回が低い数字であることがわかります。

特に、支払価格指数は12ポイントも下げ、雇用指数は50ポイントを割っています。この雇用指数は重要な指数でこの雇用指数が50を割り込むということは、FOMCは利上げではなく利下げについて考えなければいけなくなるかもしれません。

9月製造業景気指数発表前と発表後のドル円相場を見ていきましょう。9月製造業景気指数発表前の9時半ごろは1ドル=118.20円あたりでした。9月製造業景気指数発表後の0時30分ごろには1ドル=117.50円あたりまでドルが売られ円が買われています。

9月製造業景気指数が発表されたとき、同時に8月アメリカの建設支出と8月中古住宅販売保留も発表されています。この経済指標が為替エコノミストが予測したものよりずいぶん良かったことがドルが大きく下落しなかった1つの原因になっています。

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