日銀の量的緩和策解除への思惑
東京市場では、早ければ3月前半あたりに日銀の量的緩和が解除されるのではないかという思惑から、円高に進んでいます。
なぜ日銀の量的緩和が早期に解除されるかというと、政府の日銀に対する発言力が低下しているからです。
もともと政府は早期に量的緩和策解除することに反対でした。しかしライブドアの問題や、牛肉問題などで小泉さんの支持率が下がり、政府の日銀に対する発言力が弱まってきています。
さらに、ちかじか人民元の切り上げがあるのではないかと考えられていることや、シカゴ通貨先物市場の投機筋の円売り越し(21日時点)が、過去最高を記録した昨年12/13の72063枚に近づいていることもあげられます。
今後、日本の金利が上がるのではないかという考えからキャリートレードに使われていた、円を買い戻す動きもあるようです。
そのようなことから、9時ごろには1ドル=117円を超えていましたが、10時ごろには1ドル=115.79まで円高になりました。
円高になった他の大きな理由は他にもあります。
政府が決延期請求権を使わない(これで量的緩和の解除に反対しないとうけとめることができます。)と読売新聞が報道したことや、日曜日のTV番組で「条件が揃えば、量的緩和策を解除しても構わない」とした与謝野経財相が示したこともあげられます。
また、量的緩和策解除の決定は日銀にあると小泉首相・谷垣財務相が認めたことも円高の理由です。もともと小泉首相・谷垣財務相は量的緩和の解除に反対していました。