円ドル為替相場ー7月


円安ドル高が進んだ3つの理由

為替市場では円安ドル高に進みました。7月17日の10時では1ドル=116.20円あたりでしたが、急激にドルが買われ円が売られ17日の23時20分には1ドル=117.20円になりました。

ドルが買われた理由は3つあります。1つ目は、イスラエルとレバノンの民兵組織ヒズボラ間の戦闘状態が続いていることが挙げられます。今日で6日目となります。イスラエル軍がレバノンを攻撃し、そのことで地政学的リスクが増えています。有事のときのドル買いというものが久しぶりに見られます。昔は、テロリストによる飛行機での貿易ビル攻撃があり有事のドル売りなんてのもありましたが、すっかし市場参加者は忘れてしまったようです。

2つ目の理由に原油高が上げられます。1つ目に挙げたイスラエルによるレバノン攻撃と北朝鮮によるテポドン発射など、世界的な不安から原油の先物価格が最高値を更新しています。この原油高により日本の株価が下落するのではないかと為替市場参加者は考えています。その結果、日本円を売っているようです。しかしながら原油が急騰すると、日本の経済より石油を無駄遣いしているアメリカの経済に悪い影響を与えるような気がしますが・・・・どうも原油高はインフレ懸念につながり、その結果、為替市場参加者はアメリカの利上げのほうを意識するようです。今のブームは金利差ですから仕方ないところはありますが、原油高でアメリカドルが買われるのは少し不思議です。

3つ目は、5年4ヶ月ぶりに政策金利を復活させた日銀ですが、どうも為替市場参加者がよそうしていたよりも利上げのペースが遅くなるようです。その結果ヘッジファンドが金利の安い日本円を借りて金利の高い通貨をかっているようです。いわゆるキャリートレードがらみの取引が膨らんだようです。