円ドル為替相場ー7月


連邦準備理事会(FRB)の地区連銀経済報告

連邦準備理事会(FRB)の地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、全般的に、アメリカの経済成長は持続しているが、成長ペースは鈍化するだろうとのことです。また、住宅市場は大半の地区で住宅の売れ残りがでてきているとのことです。しかしながら、商業不動産は拡大しているそうです。

この地区連銀経済報告(ベージュブック)の内容を考えると、今後のアメリカ経済が減速するであろうことがわかります。地区連銀経済報告(ベージュブック)では成長ペースが鈍化するということですが、実際はアメリカ経済はすでに減速しているそうです。

アメリカ国民は自分の住宅を担保にお金を借り、そのお金を使うことで消費を増やしてきました。ところが、地区連銀経済報告(ベージュブック)にあるとおり、住宅市場での冷え込みがでてきているため、今後この担保にしている住宅の価値が下がると考えられます。そうすると、大変ですね。担保価値が下がれば、今後住宅を利用してお金を借りることができません。

アメリカの消費が落ち込むのは目に見えています。消費が落ち込めば、経済も減速していきます。みなさん金利の安い日本円を利用してスワップを受け取るためにドルを買っている方が多いと思いますが、気をつけてください。

利上げが終われば、アメリカドルの薄っぺらい価値が剥げ落ちます。お気をつけ下さい。外貨預金のつもりで外国為替保証金取引でドルを買うのはいいのですが・・・レバレッジをかけるのはほどほどに。

さて、そんなドル円相場を見ていきましょう。27日の地区連銀経済報告(ベージュブック)発表前の0時30分には1ドル=117円あたりでした。しかし、地区連銀経済報告(ベージュブック)発表後の3時40分には116.20円あたりまで円が買われドルが下がりました。

地区連銀経済報告(ベージュブック)発表前にすでに為替市場ではドル売り円買いでした。為替市場参加者は地区連銀経済報告(ベージュブック)発表前に内容についてある程度知っていたのでしょうか?