円ドル為替相場ー9月


上下に大きく動いたアメリカドル

今日はアメリカでは数多くの経済指標が発表されました。8月失業率、8月非農業部門雇用者数、8月ミシガン大消費者信頼感指数・確報値、8月ISM製造業景況指数、7月中古住宅販売保留となります。

結果は上下まちまちで外国為替市場は上下に激しく動く目の回る展開となりました。まず注目指標であるアメリカの8月失業率と8月非農業部門雇用者数ですが、8月失業率は為替エコノミストの予想通りの結果である失業率4.7%となりました。

一方、8月非農業部門雇用者数は為替エコノミストの予想では+12.5万人ですが、結果は+12.8万人と予想より結果がよくなりました。

このため8月非農業部門雇用者数発表1分前の前の21時29分には、1ドル=117.18円あたりでしたが、発表後21時51分には1ドル=117.41円と20銭ほどのドル高円安です。

つなみに非農業部門雇用者数とは、農業に関わっている人を除いて、働いている人が増えたのか減ったのかを調べる指標で、プラスになれば働いている人が増えていることを表し、マイナスになれば働いている人が減ったことを表します。

アメリカでは会社の業績が悪化すると、働いている人をすぐにリストラもしくや休みをとってもらうために、景気と雇用の関連性が日本より強いです。非農業部門雇用者は景気の動向を見るうえでとても重要な指標です。アメリカの雇用については失業率も同じように重要な経済指標となります。

少し話がずれましたが、その後23時に7月中古住宅販売保留の発表がありました。この結果が為替エコノミストが予想していたより、ずいぶんと悪い数字になり、住宅市場の悪化が進んでいます。

為替エコノミストの予想では、前月比-1.0%ほどの悪化と考えていたのですが、結果は前月比-7.0%となりました。7%低下は、2001年1月の中古住宅販売保留指数開始以降、最大の落ち込みとなります。

この結果、中古住宅販売保留後の2日1時30分には、1ドル=117.08円あたりの円高ドル安となり、8月非農業部門雇用者数の上昇分を飲み込み、少し円が上昇した形になっています。