円ドル為替相場ー9月


過去最大の米貿易赤字

アメリカの7月貿易収支は680億ドルの赤字と過去最高の赤字額となりました。たったの1ヶ月で6兆円以上の貿易赤字にもかかわらず、ドルはとても強いです。

なんとアメリカ7月貿易収支発表前の8時30分ごろには、1ドル=117.50円あたりでした。その後、過去最高の赤字額である680億ドルに達したと発表があった瞬間こそ、1ドル=117.30円あたりまで円高ドル安が進みましたが、その後は13日になった明け方3時ころには1ドル=118円を突破しています。

やはり外国為替市場では、金利差による取引が活発のようです。以前、双子の赤字で騒がれていた2004年にはアメリカの赤字が増えるたびにアメリカは破綻か?と騒がれドルが急激に売られ円が買われたものです。1ドル=101円あたりまで円高がすすんだのを覚えています。

さて、アメリカが双子の赤字で騒がれていたときの貿易赤字は毎月いくらぐらいでしょう?やはり600億ドルを超えるのでしょうか?

2004年4月からアメリカの貿易赤字額を見ていくと449.6、444.4、467.6、478.6、485.6、549.7、514.8、539.0、512.9、543.0、584.1、543.8億ドルと4月から5月、6月、7月とどんどん貿易赤字額は増えて最終的に2004年12月には543.8億ドルになっています。この間外国為替市場での円ドル為替相場の動きは、5月には1ドル=114円台ですが、2005年になる手前の12月には1ドル=102円あたりまでドルが大きく下落しています。

では今現在アメリカは600億ドル以上の貿易赤字ですが、だれが双子の赤字について言うでしょうか?ましてやアメリカが破綻するのでは?なんてばかげたことを言う外国為替市場参加者はいません。でもつい2年前には、そんなことも言われていたのです。

今は、アメリカの貿易赤字額が膨らんでもそんなにドルが売られて円が買われるということもないでしょう。なぜなら、2004年は外国為替市場では双子の赤字がテーマでしたが、今は各国の金利差が外国為替市場取引のテーマになっています。

各国の経済指標データの中の消費者物価指数が上がれば、インフレになる可能性があり、その結果金利が上がるかもしれない。金利が上がる通貨は買われるから、今のうちに買っておこう、そんな感じ取引が流行しています。

確かに外国為替証拠金取引など、毎日のスワップポイントが魅力ですが、CFTC(全米先物取引委員会)の発表によると投機筋の円ポジションは99000を超え、今までで一番円は売られすぎの状態です。

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