円ドル為替相場ー9月


米9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数大幅低下

米9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が前月の18.5からほぼ3年半ぶりの低水準の−0.4となりました。フィラデルフィア連銀製造業景況指数本指数は鉱工業生産の先行指標と位置づけられているため、米経済が予想以上に急速なペースで減速していると外国為替市場参加者は考えるようになりました。

アメリカは利上げを休止していますが、今後再度利上げが行われるだろうと考えている外国為替市場参加者がたくさんの円を売りドルを買っていました。しかし今後利上げは終了し、利下げが行われるのではないかと考える外国為替市場参加者もでてきています。その中で、やはりたくさんの円を売ってドルを買うキャリートレードをするのはまずいと考え、損失確定のドル売り円買いをがでています。

その結果、米9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数が発表される前には、1ドル=116.70円でしたが、発表後の朝4時ごろには1ドル=116.20円あたりまで円高ドル安が進んでいます。

鉱工業生産の先行指標と考えれているフィラデルフィア連銀製造業景況指数についても説明しておきます。フィラデルフィア連銀製造業景況指数とは、毎月第3木曜日にアメリカの12ある地区連邦銀行の一つであるフィラデルフィア連銀から発表される指数のことです。

業況・新規受注・出荷・受注残・在庫・出荷頻度・支払価格・受取価格・従業員数・週平均労働時間について1カ月前と比較した現状と、6カ月後を予測とを、「良い」「悪い」「同じ」のなかから選択し数値化したものです。

ペンシルバニア州、ニュージャージー州、デラウエア州の製造業における現在の経済活動と今後の経済活動が予測できます。

大都市の景気動向に影響されやすいフィラデルフィア連銀製造業景況指数は、今後の雇用を占う上でも重要で雇用関連の先行指標として意識されています。

製造業関連の関連の指標としては、フィラデルフィア連銀製造業景況指数のほかに、NY連銀製造業景況指数、そしてISM製造業景気指数があります。外国為替市場参加者の多くは、ISM製造業景気指数、フィラデルフィア連銀景況指数、NY連銀製造業景況指数の順に注目しています。
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