円ドル為替相場ー10月


四半期の米国内総生産低下で利下げ観測浮上

米商務省が発表した2006年第3・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率の速報値は、年率換算で前期比プラス1.6%と、為替エコノミストの予測値2.1%を大きく下回った。この米国内総生産(GDP)伸び率はイラク戦争が始まった2003年1月〜3月期の(1.2パーセント)以来、3年ぶりの低水準です。

アメリカの成長率が減速した主な原因を上げたいと思います。
1、原油価格の高騰
2、約二年間に及ぶ利上げ
3、利上げによる住宅ローン金利上昇による住宅投資の不振
4、原油高による貿易赤字
この4つが大きな原因です。

この2006年第3・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率の速報値の予想以上の悪化により、もちろん他の通貨に対してドルは大きく下落しました。

第3・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率の発表前の20時30分には、1ドル=118.50円でしたが、発表後の22時30分には1ドル=117.30円と1円以上下落しています。

ここまで大きくドルが売られたのは、今後FOMCでの利上げの可能性はなくなりむしろ新年始めにも利下げが行われるのではないかと多くの外国為替市場参加者が考えるようになったからです。

しかしここは24日の『買われ続ける高金利のドル』でも話したように、アメリカドルの絶好の買い時かもしれません。なぜなら利下げはまだ行われると決まったわけではなく、また年内は利下げの可能性もなく、まだまだ高金利が続きます。もしもまたアメリカ経済が順調であることを示す経済指標が出ると、すぐに1ドル=119円に戻るのでしょう。第3・四半期の米国内総生産(GDP)伸び率の発表はこの2ヶ月間で1ドル=119円を目指してドル買いする絶好のタイミングのような気がします。

また、アメリカは個人消費がプラス3.1パーセント増と消費がしっかりしているので、また多くの外国為替市場参加者は次回個人消費が再度よければ、安心してドルを買いにいくと思います。また設備投資も前期に比べ8.6パーセント増とてもよい数字です。

今回の大きなドル下落は、金利が下がったときには要注意であることが外国為替証拠金取引などをしている方に伝えています。確かに高金利通貨を買うことで、スワップによる利益が出ていますが、アメリカの利下げのときは、もっと大きなドルの下落があるはずです。次回1ドル=119円のドル高に戻ったときは利益確定をしてドル下落に備えることをオススメします。まだ年内は大丈夫ですが来年は、日本の利上げもあるので外国為替証拠金取引をしている方で10倍以上のレバレッジをかけている方は、すこしポジションの調整が必要かもしれません。

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