円ドル為替相場ー11月


投資家を一喜一憂させる円ドル為替相場

外国為替市場では9日の夜22時45分には1ドル=118.50円あたりの円安ドル高でドル買いの投資家にとってうれしい為替相場でした。しかしその後は円高ドル安で10日の朝方11時40分には1ドル=117.40円となりドル売り円買いの投資家にとってうれしい為替相場となっています。なぜこんなに円ドルの外国為替相場は上下に動いたのでしょうか?今日は説明していきます。

まず、9日の19時あたりの円ドルがの外国為替相場は1ドル=117.90円あたりでした。その後22時30分にアメリカの9月貿易収支の発表がありました。外国為替エコノミストの予測では660億ドルの赤字でしたが、実際のアメリカの9月分の貿易赤字は643億ドルの赤字と17億ドルも少なくなりました。8月の貿易赤字は690億ドルなのでずいぶんと貿易赤字額が改善しました。

貿易赤字が改善したので外国為替市場参加者の多くがドルを買い円を売りました。その結果、22時45分には1ドル=118.50円までドルが買われています。

次に24時にアメリカ11月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値の発表がありました。ミシガン大消費者信頼感指数・速報値の為替エコノミストの予測では93.6でした。しかし実際は92.3と為替エコノミストが予測していたものより悪い結果となりました。アメリカの経済指標の悪化を受けて円ドル外国為替市場は10日2時の時点で1ドル=117.90円まで円が買われドルが売られました。

さらにその後、中国人民銀行の周総裁が外貨準備運用の分散投資を進めるとの発言をしました。今までは中国は1兆ドルもの巨額の外貨準備高を運用していましたが、この1兆ドルのアメリカドルを売って他の通貨で運用するとはっきり言ったわけです。もちろんこの中国人民銀行の周総裁の発言に外国為替市場参加者はびっくりして、中には急いでアメリカドルを売りに回る投資家もいました。その結果、12時には1ドル=117.40円までドルが売られ円が買われました。

結局のところ外国為替市場は先週に続き1ドル=119円から116円の間のボックス相場でした。このボックス相場はいつ上に抜けるのか?それとも下に抜けてしまうのか?気になりますが日本・ユーロともに今の円相場は円安に進みすぎているので、もしも1ドル=120円になるとすぐにユーロと日本のえらいさんの口先介入が入る円安に進みにくい状況を作り出します。かといって円高に進むかといえば、それも難しいです。理由は、日本の金利は低く金利差に注目した取引が流行している外国為替市場では円を買いにくいからです。本当に難しいですね。


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