円ドル為替相場ー11月


日本10月鉱工業生産・速報で円高

日本時間の8時50分に日本10月鉱工業生産・速報の発表がありました。外国為替エコノミストの予測では10月鉱工業生産・速報は2ヶ月連続でマイナスを予測している人が多く、外国為替エコノミストの10月鉱工業生産・速報平均予測は前月比-0.4%でした。

しかし実際に発表された10月鉱工業生産・速報は+1.6%と外国為替市場参加者を驚かすようなないようでした。生産指数は2000年を100とする現在の基準で考えると過去最高を更新しています。この結果、外国為替市場参加者の中には、より早く日銀が早期に利上げするのではないかと考える人が増え、円がたくさん買われました。

円ドル為替相場を見てみると8時15分時点では1ドル=116.25円あたりでしたが、0月鉱工業生産・速報発表後の10時30分には1ドル=115.60円あたりまで円買いドル売りがありました。ただしこの急激な円買いドル売りは続きませんでした。

現在の外国為替相場での取引のメインテーマは高金利通貨を買い、金利差により利益を得るというものです。その中では超低金利の円を買う人は少ないです。15時ごろからは徐々に高金利通貨であるドルの買戻しがあり、21時ごろにはもとの円ドル為替相場である1ドル=116.20円あたりにもどっています。

現在、アメリカドル・日本円という視点から世界の主要な通貨全体で見るとドル安・円安・欧州高となっています。実は円もドルも他の通貨に対しては、とても売られているのです。円ドルがともに安い理由は円は非常に金利が安く、またこの超低金利からいつ通常の金利に戻るか見通しがつかないためです。ドルは住宅市場は低迷していて、それにつられて経済全体が減速するのではないかと心配されているからです。

円ドル為替相場は一進一退でどちらに進むのか非常に難しいところです。外国為替保証金取引をされている方は、もしも今後の相場に自信がもてない場合は少し様子を見たほうがいいかもしれません。来年には日本の利上げ、アメリカ合衆国の利下げがあります。このニュースがどれくらい円ドル為替相場に影響を与えるかは今のところ予測しにくい状況です。

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