サブプライムローン問題で為替相場が大混乱
アメリカ合衆国のサブプライムローン問題で為替相場は大きく混乱しました。8月のことですが、アメリカ大手金融会社が破産申請をしました。今まで、アメリカ合衆国はサブプライムローンの問題を大きく取り上げていませんでしたが、この破産申請のニュースで、アメリカ合衆国の政府が
「サブプライム問題はたいした問題ではない」
と言っていたことに疑問を抱くようになりました。
多くの為替投資家は疑問を抱き、投資額を縮小させました。またヘッジファンドも今まで高金利通貨であるニュージーランドドルやオーストラリアドル、南アフリカランドなど様々な通貨に投資していましたが、このアメリカ大手金融会社が破産申請をきっかけに為替相場が混乱しているので、リスクをとることができなくなり、投資資金を回収し始めました。
為替相場が混乱する中、アメリカ合衆国は今までずっと政策金利をあげてきましたが、ここにきてついに政策金利を0.5パーセント引き下げました。
ここでまた多くの為替投資家は混乱しました。8月9日は1ドル=119.70円あたりでしたが、8月17日には1ドル=111.57円まで下落しています。たった1週間ちょいで8円以上も下落しています。
この急激な下落で外国為替保証金取引でスワップ狙いで米ドルを買っていた人は大きな損失を受けたと思います。もしもたくさんのスワップポイントがほしいと考えて、レバレッジを10倍程度までしていた人は、ある日見たらロスカットで投資額がほとんどなくなってしまったという為替投資家もたくさんいるはずです。
この2週間で、私は改めて外国為替保証金取引はハイリスクハイリターンの投資だな、と強く感じました。私たち一般の素人投資家は為替のプロではありません。大きな為替相場の動きにはまったくついていくことができません。だからレバレッジ10倍のようなハイリスクハイリターンの投資をしていては大きく儲けるときもありますが、このサブプライムローン問題・アメリカの突然の利下げにより、為替相場が混乱してしまったときに儲けた分以上の損をしてしまいます。
外国為替保証金取引をするならやはりリスクコントロールする必要があります。レバレッジは3倍程度にして、たとえ急激な為替相場の変動があってもロスカットされないようにする必要があります。すると今現在のドル円為替相場が1ドル=116円台に戻ったように、またドル円為替相場が急激な下落の前の相場まで戻ってくれる可能性もあります。
ただ、アメリカは今後は利上げの可能性はほとんどありません。どちらかといえば、利下げの可能性の方が強いと思います。すると、今後はじりじりと円高ドル安に進むかもしれません。2005年ごろから続いた円ドル為替相場のように儲けやすい相場展開は今後あまり期待できないかもしれません。
為替投資家の方でドルを買っている方は、少しずつポジションを減らして、今後も利下げの可能性がないユーロやニュージーランドドル・オーストラリアドルに投資したほうが安定したスワップポイントでの金利収入があると思います。